お知らせ

2022.09.12 人材育成

授業紹介【防災キャンプ 担当:嘉門良亮・佐々木史之】

環太平洋大学体育学部体育学科の前期集中授業「防災キャンプ」実習(授業担当:嘉門良亮・佐々木史之)が夏休み中に開講されました。
コロナ禍も既に3年目にもなり、感染対策と学びの最大化のバランスを見極めながらの実習活動が行われています。
防災キャンプ実習も抗原検査キットを用いて全員の陰性を確認してからスタートしました。
今年度から始まった「防災キャンプ」実習は、災害大国日本において、いざという時に自分の命を守ることはもちろん、
社会的により弱い人を助けられるような「体育人としての強さとたくましさ」を育むことを狙いとした授業でもあります。

今年度も陸上自衛隊(日本原駐屯地)にご協力頂き、
まず日本原駐屯地内で自衛隊の災害派遣活動を支える「自己完結能力」の高さを学びました。
災害発生時には、様々な社会インフラが損傷し機能しなくなりますが、
自衛隊はそんな時こそ国民の命を守るために出動し、十二分に活動できるよう準備されています。
まさに“備えあれば憂いなし”という防災の基本を学びました。
その後、倉敷市自然の家に移動しテントでの宿泊、そしてプロジェクトアドベンチャーやネイチャーゲームなどの野外教育・環境教育のプログラム、野外炊飯など1泊2日の濃密な実習となりました。

自然環境下は災害時と同じで、必ずしも人間が暮らすのに適しているとは言えず、不便でストレスフルな環境です。
だからこそ、仲間と協力し創意工夫で快適さを作り上げる経験は“備え”としても重要です。
例えば今回、野外炊飯は施設に用意してある薪を使わず、森の中に落ちている木や枝を広い集め、弓ぎり式着火やファイヤースターターによる着火を試みました。スイッチを押せば火が付く便利な生活に対し、20分経っても安定的な火を点けられないという体験・経験から学ぶことは大学生といえども少なくなったようです。
また、「防災キャンプ」は1年次配当科目となっており、できるだけ知り合いが少なくなるように班が組まれていることから、ほとんど初対面のメンバーと協力関係を築かなくてはなりません。
多くのスポーツ場面でも求められる要素ではありますが、的確なリーダーシップと役割分担の在り方についての考察がレポートにたくさん書かれていました。以下、一部を抜粋してご紹介します。

「誰かに指示されなくても自分から手伝ったり助けられたり励まし合ったりして、災害時に必要とされる人間力が鍛えられた。」

「実際に災害に遭った時は、知ってる人知らない人関係なく協力しなければなりません。この防災キャンプではその状況を再現したかのようで、とても良い経験になりました。」

「振り返りでは皆が実習中に感じていたことが色々と出てきて、初めは緊張していたこと、話したことの無い人と友達になれる楽しさなど、共感できる内容がたくさんあった。」

(体育学科:嘉門良亮・佐々木史之)