お知らせ

2020.11.18 地域連携・貢献

Q.スポーツ用装具にはどんな効果や役割がありますか?

【このシリーズではスポーツに関する身近な疑問・質問についてIPUの教員がお答えします!】

Q.スポーツ用装具には、どんあ効果や役割がありますか?

A.再発予防や予防など、目的にあったスポーツ用装具を選ぶことが大切です!

スポーツを続けていく中で、傷害予防や再発予防は欠かせないものです。その対策としてスポーツ用装具があり、多くの種類の商品が販売されています。スポーツ用装具は、「制動」・「圧迫」・「保温」・「皮膚刺激」の複数機能があり、ターゲットとなる傷害を予防する目的で、様々な素材が組み合わされて作られています。近年は縫製やニット技術の進歩により、シューズのサイズを変えることなく装着できる薄い生地でできたスポーツ用装具もあります。そのメリットは、①再利用が可能であるためトータルコストが低く、②容易に装着の調節ができることといわれています。しかし、予防効果を検討した研究では、スポーツ用装具の効果が報告されているものもあれば、報告されていないものもあり、一定の見解は定まっていません。

一方、私の研究おいて膝関節の傷害既往歴がある人は、無い人と比べて、高い装着圧力を好むことが分かっています(早田、2013)。その理由は、傷害により関節の固有位置覚というセンサーが壊れているためと考えています。その関節のセンサー不良により、動きの認知が悪くなり、パフォーマンスが低下すると予想されます。そこで、スポーツ用装具の装着圧力を高めることにより、皮膚から圧迫刺激によるセンサー機能を補うことで、不安解消になるのではないかと考えています。スポーツ用装具は、傷害により弱っている部分を補強する以外は、自由にしてパフォーマンスを下げない工夫が設計されています。ぜひ自分の予防したい傷害を理解して、パフォーマンスを阻害しないスポーツ用装具を選んでください。試着することも大事だと思います。

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(この記事はIPUスポーツ科学センター主幹研究員・早田剛が担当しました。)