2021年度体育学部体育学科「卒業研究」にて、【女子剣道部】をテーマにした研究になります。
コロナ禍における女子剣道のパフォーマンス向上に関して有意義な研究となりました。
ぜひ、概要を読んでみてください。
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1. 坪井 香歩 「コロナ禍における剣道の練習について ―剣道用マスク・シールドが心拍数に及ぼす影響―」
(学問分野:バイオメカニクス, 運動生理学)(担当教員:浦部)
<研究の背景>
剣道競技においては、面を着けるにあたって、マスクを着用するとともに、
面にシールド(面の下3 分の1 程度を覆うプラスチック製の飛沫予防シールド)
を着けることが公式試合で義務付けられた。
マスクとシールドを着用しての練習は、想像以上の息苦しさがあることは想像に難しくない。
本研究では、マスクやシールド未着用時と、現在のマスクやシールドを着用時では、
身体へどのような影響があるのか、心拍数を用いて検討した。
<結果と考察>
切り返し動作中における平均心拍数は、「剣道用マスクのみ着用」、「剣道用マスク・シールドともに着用」、
「未着用」、「シールドのみ着用」の4条件において有意な違いは見られなかったものの、
剣道用マスクとシールドを着用した場合に心拍数が最も多かった。
また、剣道用マスクのみ着用時と、シールドのみ着用時が、未着用時の心拍数を下回っていた。
「剣道用マスク・シールド着用」と「未着用」において、心拍数に大きな影響が見られなかったことから、
現在のコロナ禍に限らず、剣道練習中において今後感染拡大を防止するとともに、季節的な感染症や新たな感染症を
防ぐためにも、飛沫感染防止策として、剣道用マスクまたはシールドを着用して練習を行った方が良いのかもしれない。
しかし、本研究では、被検者が少数であった上に、切り返しのみという少ない項目であったため、被検者の数を増やし、
別の練習法を行えば、マスク着用による心拍数への影響が出てくる可能性があるのではないかと考える。
これらは、今後の検討課題としたい。
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研究は、自ら仮説を立てて、データや調査を行い、実証していきます。
体育学科では、自分の所属する部活動を対象とした研究を進める事ができます。
卒業研究はその集大成です!
パフォーマンスを高めたい選手は、いつも練習やトレーニングで行っていることかもしれません。
その自分の知見を後輩たちや未来のアスリート達へ伝えていきませんか。
どんなことができるのか?!を知りたい方は、ぜひ大学へお越しください。