研究レポート

2021.05.12

上肢支持による床上座位移動動作に関する小玉京士朗先生の論文が国内雑誌に掲載

小玉京士朗先生(健康科学科准教授)が執筆した論文が『川崎医療福祉学会誌』30巻2号に掲載されました。
パラリンピック競技種目のシッティングバレーなどのインクルーシブスポーツの障害発生を検討するため、代表的な動作の1つである上肢支持による床上座位移動動作を、バイオメカニクス学的知見より検証した研究です。
背筋を伸ばした姿勢(脊椎伸展姿勢)と背筋を丸めた姿勢(脊椎屈曲姿勢)での上肢支持の床上座位移動動作を比較しました。背筋を丸めた姿勢(脊椎屈曲姿勢)では、動作時の肩関節を後ろに引く可動範囲(伸展)が大きく、大胸筋、上腕二頭筋、腹直筋および腰方形筋の活動が有意に認められました。
このことは、背筋を丸めた姿勢(脊椎屈曲姿勢)で上肢支持の床上座位移動動作を何度も実施していると肩関節の前面を痛める可能性を示し、健常者と障害者が分け隔たり無く安全にスポーツ活動を実施できる基礎的な知見として評価をされました。

<論文情報>
題目:上肢支持による床上座位移動動作時における姿勢指示の違いが筋活動に与える影響について
著者:小玉京士朗,早田剛,宮川健
雑誌:川崎医療福祉学会誌 30巻2号