スポーツ科学センターの測定施設・インスパイアを活用して行われた卒業研究をピックアップして紹介するシリーズの第2回は、梶谷亮輔助教が指導した岩本理子さん(体育学科4年・安芸府中高校=右写真・左から3人目)の研究をご紹介します。
女子バレーボール部に所属している岩本さんは、地元広島県の小学生バレーボールクラブの指導にも携わっており、子ども達がもっと高く跳ぶことができたら試合に勝てるかもしれないと考え、ジャンプに関する研究ができる梶谷ゼミを選択しました。
卒業研究では、小学生バレーボールクラブのトレーニングに介入してジャンプ能力が向上するかを検討しました。実験では、ジャンプ能力をマットスイッチと呼ばれる測定器で測定後、週に2回のジャンプトレーニングを4週間おこなってもらい、再度ジャンプ能力を測定しました。トレーニングの内容は、リバウンドジャンプと呼ばれる連続ジャンプで、これをその場で跳んだり、前後に跳んだり、あるいは片脚で跳んだりと様々なアレンジを加えておこなってもらいました。
その結果、垂直跳の跳躍高は向上しなかったものの、リバウンドジャンプの跳躍高が向上し、接地時間は短縮しました。これは、瞬時に高く跳ぶ能力を高めてあげたいという彼女のねらい通りの結果でした。
岩本さんは、この春から広島県の小学校教員になります。卒業研究を通して培ったスポーツを科学的な視点から視る能力を活かし、小学生へ体育・スポーツの魅力を伝えていきたいと意気込んでいます。今後の活躍にご注目ください。