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2021.05.18 地域連携・貢献

Q.大きな大会が近づいてくると緊張して夜も眠れません。緊張を和らげる方法はないでしょうか?

Q.大きな大会が近づいてくると緊張して夜も眠れません。緊張を和らげる方法はないでしょうか? 
A.大事な大会前はトップアスリートも緊張や興奮で夜眠れないことがよくあります。その時にお勧めなのは、体から入って心を調整する「呼吸法」と、思考から入って心を調整する「イメージリハーサル」です。


 呼吸法は、腹式呼吸をすることで心身をリラックスさせる自律神経(副交感神経)の働きを高め、良質な睡眠を導く方法です。そのやり方を紹介しましょう。まず、仰向けに横たわり、目を閉じてください。右手は胸、左手はお腹にのせます。お腹を膨らませるようにして、鼻から息を吸います。それから1~2秒息を止め、お腹をへこませながら、口から息を吐きます。ポイントは、息を吐くときは吸うときの倍くらいの時間をかけてゆっくりと吐いていくことです。苦しくならない程度で、一度に10回を目安に行ってください。なお、呼吸と合わせて、自然の芝生の中で寝転んでいるところなど、自分が心地よくリラックスしているイメージを重ねるとさらに効果が高まります。

 イメージリハーサルは、試合でやるべきことや考えておかなければいけない作戦・戦術などを整理して、これをやれば上手くいくと思う内容を予め決めておき、試合の前日などにそれを頭の中で描くことです。試合前は「あれが心配だ」「明日はああしてこうして…」と考えているうちに夜が明け、心が決まらないまま本番を迎えてしまい負けることがよくあります。自分がやるべきことが明確で心が決まれば、迷いがなくなり、気持ちもふっきれるので心地よい眠りにつくことができます。また、この状態は心が安定して不安や恐怖がないので、試合前の心理的準備としても望ましいものです。

 試合に向けた良いコンディション作りに、良質な睡眠は欠かせられません。緊張して眠れないこともあるだろうと予測して、呼吸法をはじめ自分に合ったリラクセーション法を見つけ普段から毎日の生活の中でトレーニングしていくと良いでしょう。リラクセーションの基礎知識と呼吸法の実際については以下のリンクから動画をご覧ください。


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(この記事は体育学科准教授の崔回淑が担当しました。)