環太平洋大学体育学部体育学科では、
「野外活動―防災キャンプ―」実習(授業担当:嘉門良亮・佐々木史之)が夏休み中に開講されました。
昨年と同様コロナ禍のため多くの制約がありましたが、
今年度はIPUの立地を大いに活用した内容で、2日間の日帰り実習と事前事後のオンライン授業を組み合わせて行われました。
1日目は陸上自衛隊(岡山地方協力本部および日本原駐屯地)のご協力を頂き、自衛隊の災害派遣活動や日頃の防災に関する内容を学び、
また隊員の方に傷病者の搬送法やロープワーク、知っておくと便利なライフハック術などを直接教えて頂きました。
2日目には、身体を動かしながらのイニシアティブゲームやネイチャーゲームなどでグループワークを行った後、
本学第2キャンパスの背後にある龍ノ口山を活用し、オリエンテーリング(軽登山)をメインに行いました。
今年度の野外活動は防災をテーマに、都市生活の便利さが機能しなくなってしまう被災時を想定し、それと同等の条件である自然環境下で、いかに仲間と協力関係を構築し目の前にある様々な困難を乗り越えていくかというASE(行動社会化経験)を意識したものとなりました。
体育学科の学生といえども体力はもちろんのこと、やはり性格や志向性も人それぞれ違います。
それぞれの得意不得意を分析し、活かし合い補い合って、グループとしてより良い成果を出すには優れたコミュニケーションとリーダーシップ・フォロワーシップが必要不可欠です。
グループの中で自分の役割を見つけ、その役割を果たすことで自分の存在意義や居場所を感じられる。そうした野外活動を通しての教育効果も学べる授業になったのではないかと思います。
実際にその仲間づくり効果や達成感は良い意味で教員側の予想を大きく超えるものだったようで、
受講生のレポートを見てみるとリアリティのある体験学習の成果が伝わってきますので一部をご紹介致します。
「最初は初めて会った人ばかりで、話しかけにくかったり、逆に気を使われないように雰囲気を作るのが大変だったけど、最後はみんなで自然に助け合いながら体験を共有できる最高のグループになったと思います」
「雨で足場も悪く、体力的にはしんどかったですが、距離が進むにつれ班での会話は増えていき、どこか明るい感じがありました。またこのメンバーで登りたいです。」
「学年が違い、部活も違い、メンターも違う、普通に生活していればおそらく関わることが無いような人たちと一緒に活動する中で、自分の性格や克服すべき点が見えてきた。リーダーシップを発揮してくれる人がいて、コミュ力が高い人がいて、とても気をつかってくれる人がいる中で、私はどうあるべきかすごく考えた。」
「時間がギリギリになってしまい後悔する部分はある。1位を取りたいという気持ちもあったが、それより良いものを体験できたと思う。どの班よりも楽しめたし、仲を深められた。夏休みの最後に最高の充実した2日間を過ごせた。」
※写真撮影時に一時的にマスクを外しました。
また、本実習の「野外活動実習コロナ対策ガイドライン」に従い、オリエンテーリング時は呼吸困難を避けるため、必要に応じてマスクを外して2m以上の間隔をあける対応をしました。写真は撮影のために一時的に参集したものです。