本授業は、中学校・高等学校の教員免許を取得する際の必修科目となります。その授業について紹介させていただきます。
写真は、授業中の一場面です。学生の皆さんが情報端末を用いながら授業を受けています。
近年、「ICT(Information and Communication Technology:情報通信技術)」が注目され、教育現場にも一人一台の情報端末が配備されるようになってきました。
このように、学校現場は常に変化し、そこで行われる教育も変化し、教育に携わる教員に求められる資質・能力も変化しています。
また、今後は教職課程の必修科目にICTに関する科目が入ることが決まっています。
こうした流れに対応すべく、本授業ではICTを活用した授業を実際に体験する機会を創っています。
例えば、授業中に情報端末を利用して意見を集約したり、集約した意見からさらに教育について考えたりする等の活動を行っています。
さらに、本授業は、「教育方法・技術論」ですので、ICTを活用した教育を体験するだけでは終わらず、体験を通して、その利点や欠点、使い勝手や運用方法等、様々なことについて考えます。
つまり、「ICTを使うことの意味」や「ICTを活用する方法」等、「教育方法・技術それ自体」について考えを深めていきます。ICTを使った意見集約を例に挙げると、
「挙手による発表と何が違うか」
「ICTで意見を集めることにはどんな意味があるのか」
「使うソフト、アプリによって違いはあるのか」
「教員の役割や注意すべきことは何か」
等を考えます。
授業中にも学生の皆さんと考えを深めますが、さらに、授業後にGoogleフォームを用いて、学生の皆さんが授業の中で考えたこと、活動を通して考えたことを集約しています。
次の授業の冒頭は、その意見を振り返ることから始まります。
そして、さらにこの意見について、考えをアウトプットすることで、「ただ方法や技術を教えてもらう、体験する」だけでなく、「その方法や技術について、様々な理論や意見を基に自分で考える」ことをしていきます。
その他、本授業は、ICTだけでなく、「板書」や「発問」、「アクティブ・ラーニング」等の様々な教育方法・技術の意味を考えることも行っています。
ICTやアクティブ・ラーニングを含めた様々な教育方法・技術は、使えばすぐに良い教育となるわけではありません。
その意味について考え、時代や相手、その他様々なことを考慮し、必要に応じて、適切に教育方法・技術を使用することが重要となります。
ぜひ、共に教育方法・技術について、考えてみましょう。