お知らせ

2022.06.14 競技サポート

パフォーマンス分析 in日本陸上競技選手権

第106回日本陸上競技選手権大会が大阪で実施され、今年も多くのIPU生が出場し、男子1500mで片山直人(体育4年:広島皆実)、女子800mで江藤咲(体育2年:大分雄城台)、女子100mで石堂陽奈(体育2年:立命館慶祥)が決勝に進出しました。今回は石堂選手のレース分析について紹介します。
左上のグラフには昨年の同大会予選と今回の準決勝の走速度・ピッチ・ストライドを示しています。昨年に比べて中盤以降の走速度が高くなっており、最高速度と速度維持の両方が改善されていました。走速度は「ピッチ(脚の回転)×ストライド(歩幅)」で表すことができるので、走速度のアップはピッチとストライドのどちらか、もしくは両方の改善によってもたらされます。石堂選手の場合、ストライドを維持したままピッチを増加できており、これがパフォーマンスの向上につながったと考えられます。ピッチを上げる方法の1つに地面から足が離れた後、前方に足を運ぶまでにかかる時間を短くことがありますが、これには股関節を屈曲させる(脚を前に出す)筋力のアップが効果的です。石堂選手を指導する品田監督によるとピッチを上げるための特別なトレーニングを積んだわけではないとのことですが、冬場に充実したトレーニングを積んだおかげで、今回のような走りができたと思われます。昨シーズンは大学入学に伴う環境の変化や故障もあり、思うような走りができなかった石堂選手ですが、今後はさらなる活躍が期待されます!


<関連記事>